アンド・グローバル(AND Global)企業紹介|モンゴル発AIフィンテックの先駆者、無担保与信とグローバルSaaSで金融包摂をハックするテック集団
未開拓だったモンゴルの無担保マイクロローン市場にAIスコアリングを導入し、爆発的なイノベーションを起こしたフィンテック&テック企業、それが「アンド・グローバル(AND Global Pte. Ltd.)」です。
同社はモンゴル国内で上場する非銀行系金融機関(NBFI)の「LendMN(レンドエムエヌ:MSE ticker LEND)」を成功させただけでなく、独自開発したAIスコアリング・コアフィンシステムをSaaS化する「AND Solutions」などを通じて、フィリピンをはじめとする東南アジアや日本・グローバル市場へと進出しています。
日本のSBIホールディングス、丸紅、さらには国際金融公社(IFC)やイオンフィナンシャルサービスといったグローバル機関投資家・巨頭からの出資を獲得し、モンゴル発のグローバルテック企業として最前線を走り続ける同社のビジネスモデルと強みを徹底解説します。
1. 企業基本情報 / Corporate Profile
| 項目 | 内容 / Details |
| 会社名 (Company Name) | アンド・グローバル (AND Global Pte. Ltd.) |
| 公式ウェブサイト | https://and.global/ |
| 設立年 (Established) | 2015年 |
| 主要拠点・ネットワーク | シンガポール(本社機能)、ウランバートル(R&D開発センター・LendMN運営)、東南アジア(フィリピン等の現地事業) |
| 中核事業 (Core Business) | AIベースの与信スコアリングシステム開発、LendMNアプリによる無担保小口融資プラットフォーム運営、金融機関向けSaaS/APIソリューション供給 |
2. 主要沿革・歴史 / Corporate History
- 2015年:ウランバートルにて、ITエンジニアや金融アナリストらの起業家チームにより「AND Global」を創業。AIを活用した信用スコアリングエンジンの開発に着手。
- 2016年〜2017年:モンゴル初のスマホ完結型・無担保デジタルローンアプリ「LendMN」をローンチ。銀行口座や信用履歴の薄い若年層・小規模事業者に急速に普及。
- 2018年:事業会社である「LendMN NBFI JSC」がモンゴル証券取引所(MSE)に新規上場(IPO)を果たす。国内市場で圧倒的な認知度を確立。
- 2020年:日本の大手総合商社「丸紅」および「SBIホールディングス」などから計1,500万ドル規模のSeries A資金調達を実施。海外展開を本格化。
- 2025年:国際金融公社(IFC)やイオンフィナンシャルサービス等をリード投資家に迎え、2,140万ドルのSeries B資金調達を完了。東南アジア・グローバル市場でのAIフィンテックSaaSとしてのポジショニングを強固にする。
3. ビジネスモデルと3つのコア強み / Key Strengths
① AIスコアリングエンジンによる「完全自動化の無担保与信」
従来の銀行が着目しなかったスマートフォン利用履歴、行動データ、取引傾向等のオルタナティブデータをAIが解析し、数秒〜数分で貸付審査を完結する技術力を構築。手動審査コストをゼロに抑えることで、超小口(数百ドル単位)の融資を低コストかつ低貸倒率で運用するモデルを確立しました。
② 国際機関・日系大手投資家を惹きつける「高いガバナンスと評価」
シンガポールをホールディング本社に置き、透明性の高い企業統治を敷くことで、SBIホールディングス、丸紅、IFC、イオンフィナンシャルサービスといった厳格な世界基準を持つ投資家からの直接出資・提携を連続して勝ち取っています。これは他の単体モンゴル新興企業にはない圧倒的な信用補完となっています。
③ 自社プロダクトから「グローバル向け金融テックSaaS(AND Solutions)」への展開
モンゴル市場で実証・洗練された与信アルゴリズムやコアフィンシステムを、東南アジア(フィリピン等)の金融機関や小口金融事業者へSaaS形式で外販する「B2Bテクノロジー提供モデル」へ事業を拡張。単なる自社貸付にとどまらないスケーラブルなIT収益構造を手に入れています。
4. 警戒すべきリスクと課題 / Risks & Challenges
- マクロ経済と現地法規制のボラティリティリスク:小口消費者金融事業(LendMN等)は、モンゴル中央銀行や金融規制委員会(FRC)による上限金利規制やノンバンク(NBFI)規制の変更を受けやすい傾向にあります。また、モンゴル通貨(トゥグルグ)のインフレ・為替変動リスクへの備えが常時求められます。
- 海外新興国市場における競合激化:東南アジア(フィリピンやインドネシア等)のマイクロローンおよびフィンテック市場は、中国系・欧州系・現地の有力フィンテック企業がひしめく激戦区です。AIモデルの現地適合化と営業チャネル構築のスピードが海外事業の収益化速度を左右します。